ニュースの要約
- ユーロは11月に入り、2022年初頭以来最大の月間下落率を記録しそうな勢い。
- ドルに対して3%以上下落し、1ユーロ=1ドルに迫る。
- 米国の強い経済成長見通しが米株とドルを押し上げる一方、ユーロ圏は貿易関税や景気低迷、ロシア・ウクライナ戦争の影響で売り材料が多い。
- フランスの政局不透明感もユーロの逆風要因。
- ユーロの下落が続けば、米株高とユーロの下落に賭ける「トランプ・トレード」が反転する可能性。
市場への影響
目次
日本市場への影響
- 円相場の急変動が過去に市場を混乱させた経験があり、ユーロの急変動も同様の影響を及ぼす可能性。
- レバレッジの水準が高いため、急変動が起こると市場は脆弱。
日本株への影響
- 円安に賭けていたヘッジファンドが不意を突かれた場合、株式市場で追加証拠金を手当てするための売りが膨らむ可能性。
その他市場への影響
- ユーロ/ドルは世界で最も活発に取引されている通貨ペアで、多国籍企業の収益やドル建て貿易を行っている各国の経済・物価見通しに影響。
- 中国、韓国、スイスなど貿易に敏感な国々は、ドルに対する自国通貨の下落を容認することで輸出競争力を保とうとする可能性。
- ユーロの下落と米S&P500種総合株価指数の上昇に賭けるトレードが増加し、市場の感応度が高まる。
- ユーロ/ドルのインプライドボラティリティーは8%前後で、過去の14%より低いが、実際のボラティリティーは高くなる可能性。
提供:
Reuters