エーザイ株式会社 (有価証券報告書-第112期(2023/04/01-2024/03/31))の分析結果

目次

分析結果

企業情報

エーザイ株式会社は、医薬品の研究、開発、製造、販売を行う企業です。特に抗がん剤「レンビマ」やアルツハイマー病治療剤「レケンビ」に注力しています。

事業内容

  • 医薬品事業
    • 医療用医薬品、一般用医薬品
    • 主要な会社
      • 日本: エーザイ株式会社、株式会社カン研究所、EAファーマ株式会社
      • 北米: Eisai Corporation of North America、Eisai Inc.
      • 中国: 衛材(中国)投資有限公司、衛材(中国)薬業有限公司、衛材(蘇州)貿易有限公司
      • 欧州: Eisai Europe Ltd.、Eisai Ltd.、Eisai Manufacturing Ltd.、Eisai GmbH、Eisai S.A.S.
      • アジア他: Eisai Asia Regional Services Pte. Ltd.、衛采製薬股份有限公司、Eisai(Thailand) Marketing Co., Ltd.、Eisai Korea Inc.、Eisai Pharmaceuticals India Pvt. Ltd.
  • その他事業
    • ライセンス、医薬品原料、業務サービス
    • 主要な会社
      • 日本: エーザイ株式会社、株式会社サンプラネット

財務状況・貸借対照表

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項目 2022年度末 2023年度末
資産合計 1兆2,634億円 1兆3,938億円
負債合計 4,408億円 4,948億円
資本合計 8,226億円 8,990億円
親会社所有者帰属持分比率 63.3% 62.8%

業績分析

良い点
  • 売上総利益が増加している。
  • 営業利益が増加している。
悪い点
  • 当期利益が減少している。
  • 親会社の所有者に帰属する当期利益が減少している。

主要な経営指標の推移

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回次 決算年月 売上収益 (百万円) 営業利益 (百万円) 当期利益 (百万円) 親会社の所有者に帰属する当期利益 (百万円) 当期包括利益 (百万円) 親会社の所有者に帰属する持分合計 (百万円) 総資産額 (百万円) 1株当たり親会社所有者帰属持分 (円) 基本的1株当たり当期利益 (円) 希薄化後1株当たり当期利益 (円) 親会社所有者帰属持分比率 (%) 親会社所有者帰属持分当期利益率 (%) 株価収益率 (倍) 営業活動によるキャッシュ・フロー (百万円) 投資活動によるキャッシュ・フロー (百万円) 財務活動によるキャッシュ・フロー (百万円) 現金及び現金同等物の期末残高 (百万円) 従業員数 (名)
第108期 2020年3月 695,621 125,502 122,467 121,767 96,190 678,127 1,062,140 2,366.29 425.01 424.80 63.8 18.6 18.66 102,782 △27,625 △103,528 254,244 10,998
第109期 2021年3月 645,942 51,511 42,306 41,942 70,853 701,601 1,088,427 2,447.45 146.34 146.29 64.5 6.1 50.70 73,067 △36,086 △55,908 248,740 11,237
第110期 2022年3月 756,226 53,750 45,717 47,954 90,777 748,821 1,239,315 2,611.82 167.27 167.25 60.4 6.6 33.90 117,590 △28,848 △48,967 309,633 11,322
第111期 2023年3月 744,402 40,040 56,836 55,432 96,893 799,959 1,263,350 2,789.32 193.31 193.31 63.3 7.2 38.82 △1,772 △22,723 △24,522 267,350 11,076
第112期 2024年3月 741,751 53,408 43,784 42,406 122,762 875,614 1,393,799 3,052.99 147.86 147.86 62.8 5.1 42.04 55,993 △25,321 △22,720 304,678 11,067

配当・株主還元

エーザイ株式会社は、1株当たり年間配当金を160円とし、安定した株主還元を行っています。

経営方針、経営環境及び対処すべき課題等

エーザイ株式会社は、中期経営計画「EWAY Future & Beyond」に基づき、他産業との協業によるエコシステムの構築を目指しています。また、人財の価値を最大限に引き出すべく人的資本経営を推進しています。

事業等のリスク

  • 企業理念に基づく経営: hhc理念の浸透が不徹底の場合、企業価値に影響。
  • レカネマブと次世代AD治療剤の価値最大化: 診断・治療パスウェイの構築が進まない場合、収益が得られない可能性。
  • レンビマの価値最大化: 臨床試験の結果が期待に反しない場合、売上計画が達成できない可能性。
  • パートナーシップモデル: パートナーとの意見の相違や事業環境の変化が生じた場合、事業価値最大化に支障をきたす可能性。
  • デジタルトランスフォーメーション: 実現に向けた取り組みの停滞が生じた場合、企業価値に影響。

キャッシュ・フロー分析

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キャッシュ・フローの種類 2022年度 2023年度
営業活動によるキャッシュ・フロー △18億円 560億円
投資活動によるキャッシュ・フロー △227億円 △253億円
財務活動によるキャッシュ・フロー △245億円 △227億円

ESG・SDGsへの取り組み

エーザイ株式会社は、サステナビリティに関する取り組みとして、以下の活動を行っています。

  • 医薬品アクセス改善: リンパ系フィラリア症の治療薬「DEC錠」を無償提供。
  • 地球環境に配慮した事業活動: 温室効果ガス排出削減、水資源の効率的利用、生物多様性保全。
  • 気候変動に関する取り組み: TCFD提言への賛同、気候シナリオ分析、温室効果ガス排出削減目標の設定。

将来の見通し

良い点
  • 認知症領域では、「レケンビ」の世界各国における承認の取得とアクセス拡大を加速。
  • がん領域では、「レンビマ」の既存適応症における価値最大化と複数の適応追加に向けた臨床試験を進行中。
悪い点
  • 研究開発費の効率的な投入が求められる。
  • 製品ミックスの改善が必要。

投資判断用分析

良い点
  • グローバルブランドの抗がん剤「レンビマ」の伸長。
  • アルツハイマー病治療剤「レケンビ」への資源投入。
悪い点
  • 研究開発費の効率的な投入と製品ミックスの改善が必要。

AIが考える今後の見通し

エーザイ株式会社は、認知症領域とがん領域において強力な製品ポートフォリオを持ち、今後も成長が期待されます。特に「レケンビ」と「レンビマ」の市場拡大が進むことで、売上収益の増加が見込まれます。しかし、研究開発費の効率的な投入や製品ミックスの改善が求められるため、これらの課題に対処することが重要です。また、ESG・SDGsへの取り組みも積極的に行っており、持続可能な成長が期待されます。

総合評価

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