コラム:ドル優位に続くのは円かユーロか、3極通貨の年内見通し=内田稔氏

ニュースの要約

2024年のドル、円、ユーロの3極通貨を振り返ると、米ドルが最も強く、ユーロが続き、円が最も弱かった。12月には各国で金融政策を判断する会合が控えており、各通貨の序列や留意点が整理されている。

目次

市場への影響

日本市場への影響

  • 日銀の金融政策決定会合: 12月18日から19日に開催予定。利上げが見送られた場合、円安が進む可能性が高い。
  • 消費者物価指数: 生鮮食品を除く総合指数の伸びが31カ月連続で目標を上回っている。
  • 輸入インフレ: 円安や資源価格上昇の影響を受けにくいが、輸入インフレの広がりが確認されている。

日本株への影響

  • 円安の影響: 円安が進むと輸出企業にとってはプラス要因となるが、輸入コストの増加が懸念される。
  • 企業の労働分配率: 低さが指摘されており、賃上げの持続性が見通せる状況。

その他市場への影響

  • 米国市場:
  • FOMCの動向: 12月17日から18日に開催予定。利下げが見送られる可能性がある。
  • インフレ再燃の警戒: 求人件数の減少や失業保険継続受給者数の増加が続く中、インフレ再燃が警戒されている。
  • 欧州市場:
  • ECBの利下げ: 12月12日に理事会が開催され、利下げがほぼ確実視されている。
  • ユーロの動向: 景気低迷を受けた連続利下げ見通しにより、軟調な値動きが見込まれる。

通貨の序列

  • ドル: 依然として対円、対ユーロともに底堅く推移する見込み。
  • ユーロ: 景気低迷を受けた連続利下げ見通しにより軟調だが、円よりは優位。
  • : 日銀の利上げがあれば一時的に円高になる可能性があるが、持続性は低いと見られる。

この分析は、内田稔氏の個人的見解に基づいており、投資助言を目的としたものではありません。

提供: Reuters
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