ニュースの要約
9月17日、国土交通省が発表した7月1日時点の都道府県地価調査(基準地価)によると、全国の住宅地・商業地を含む全用途平均は前年比1.4%上昇し、3年連続でプラスとなりました。景気回復を背景に、地価の上昇基調が強まっています。
- 全用途平均: 前年比1.4%上昇(3年連続プラス)
- 商業地: 前年比2.4%上昇(前年の1.5%から上昇率拡大)
- 住宅地: 前年比0.9%上昇(前年の0.7%から上昇率拡大)
- 工業地: 前年比3.4%上昇(7年連続プラス)
特に、観光地や大都市圏、半導体関連企業の進出地域での地価上昇が顕著です。
市場への影響
目次
日本市場への影響
- 景気回復の影響: 全体的に地価が上昇し、特に商業地や工業地での上昇が顕著。
- 観光地の地価上昇: インバウンドの回復により、観光地の地価が上昇。
- 例: 東京都台東区(浅草地区)、山梨県富士河口湖町
日本株への影響
- 不動産関連株: 地価上昇により、不動産関連株にプラスの影響が予想される。
- 例: 三井不動産 (8801)、住友不動産 (8830)
- 半導体関連株: 半導体関連企業の進出により、関連株にプラスの影響が予想される。
- 例: ラピダス(東京都千代田区)
その他市場への影響
- 物流施設用地の需要: eコマース市場の拡大により、物流施設用地の需要が引き続き旺盛。
地価の具体例
- 最も高い地価: 東京都中央区銀座2丁目「明治屋銀座ビル」
- 1平方メートルあたり4210万円(前年から5.0%上昇)
- 上昇率が最も大きい地価: 熊本県大津町の商業地
- 2か所が同率で33.3%上昇
調査概要
- 調査地点数: 約2万1400地点
- 調査時点: 毎年7月1日
- 実施機関: 各都道府県、国土交通省が全国状況を取りまとめ
この調査結果は、国交省が実施する地価公示(毎年1月1日時点の調査)と相互補完的な関係にあります。
提供:
Reuters